7/13/2012

送り火騒動1年、見えぬ解決 被災薪問題くすぶる 京都市「皮処分に時間」

 

京都市が昨夏の「五山送り火」で燃やすために東日本大震災の被災地から取り寄せながら、表皮から放射性セシウムが検出されて使用を断念した松の薪(ま き)500本について、芯部分を工芸品にすることを決めた市が、府内の専門学校に加工を依頼する方向で検討していることが13日、分かった。

ただし、完成 品の活用方法や、加工時に取り除く皮などの処分方法は決まっていない。「騒動」からまもなく1年を迎えるが、根本的な解決の道筋は見えていないのが実情 だ。

【表で見る】 「五山送り火」被災薪問題の経過






ポリ袋に小分けされ、保管されている松の薪(京都市提供)(写真:産経新聞)
薪は現在、京都市西京区の西部圧縮梱包(こんぽう)施設(旧西部クリーンセンター)にある鉄筋コンクリート平屋建ての旧機械室で、二重のポリ袋に小分けされ、ブルーシートをかぶせた状態で保管されている。

関係者によると、市が工芸品への加工の依頼先として検討しているのは、伝統工芸を教えている専門学校。学校長は、市から正式な要請はないとしながらも、「放射能の問題がクリアできれば前向きに検討したい」と述べた。

工芸品に加工するアイデアは、門川大作市長が6月の会見で発表。「被災地の鎮魂、復興への思いを込めた工芸品にしたい」と述べ、色紙立てや小物入れなどにする案を示した。

一方で、皮の処理については「除染など適切な方法を選びたい」と述べるにとどめていた。10日に開かれた市議会の委員会でも対応が話し合われたが結論は出ず、市関係者は「皮の問題が解決するには、時間がかかるだろう」と話す。

市のこうした“煮え切らない”態度に対し、批判の声もあがる。市議会では薪問題を今夏の送り火までに解決するよう求める決議案が出たが、否決された。

決議案を提出した地域政党「京都党」の村山祥栄代表は「送り火は全国的に報道される。そうなると必ず昨年の騒動の話も出て、また全国に恥をさらすことになる。工芸品にするのも、問題を先送りにしているだけだ」と話した。



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