2/29/2012

米中西部で夜間の竜巻、暖冬が原因

 

  アメリカ中西部で2月29日未明、竜巻が相次いで発生した。夜間の竜巻は珍しく、暖冬が原因と考えられている。



午前0時過ぎにカンザス州で始まった竜巻は、イリノイ州南部、ミズーリ州北部、テネシー州西部でも観測された。少なくとも13人が犠牲となっている。イリノイ州ハリスバーグを襲った旋風は、風速80メートルにも達した。

民間気象予報サービス会社「ウエザー・アンダーグラウンド(Weather Underground)」の気象学者ジェフ・マスターズ氏は、「異常な暖冬が主な原因だろう。寒い冬なら2月の竜巻発生数はかなり少ない」と話す。

◆暖冬が竜巻を誘発

竜巻は、対流圏上層のジェット気流によって雷を伴う積乱雲が発達・回転して形成される。米国海洋大気庁(NOAA)のデータによると、午前0~6時の発 生数は約12%と少ない。多量の暖気が上昇すると大気が不安定になり、竜巻が誘発される。気温が低下する日没後は、竜巻の主な“材料”となる暖かい湿った 空気が減るので発生しにくい。

「しかし今冬の北アメリカは1890年以来の暖冬で、観測史上4番目に気温が高い。竜巻を引き起こす暖気が十分にある」とマスターズ氏は語る。

◆危険性が高い夜の竜巻

夜間は頻繁には発生しない竜巻だが、就寝中の不意を突かれるため危険性が高い。13州で300人以上が死亡した1974年4月の大規模な竜巻災害では、日没後も複数の竜巻が発生したという。

今後は中西部以外の地域でも警戒が必要だ。マスターズ氏によると、2月29日の発生前と似た気象条件が3月2日に再び訪れる見込みだという。「東寄りのケンタッキー州とテネシー州でも竜巻警報が出る可能性がある」と同氏は注意を促している。

Photograph by Matthew Fowler, Emporizo Gazette/Zuma Press

http://www.nationalgeographic.co.jp/science/prehistoric-world/

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