12/13/2011

被災地で食事提供、ボランティアの奮闘

 


 被災地では、今も多くのボランティアが住民のために活動を続けています。例えば、一人暮らしの高齢者に食事を提供するボランティア達。彼らは、大小さまざまな壁に直面しています。

 岩手県大船渡市の仮設住宅で1人で暮らす坂本幸子さん(80)。骨粗しょう症のため、介助なしでは生活ができません。食事もヘルパー頼み。そこにやって来たのは、被災者たちに無料で食事を配るボランティア「さんさんの会」。

 「こんにちは、また来ました。。今日ごぼう煮たやつ持ってきたから」(「さんさんの会」スタッフ)

 持ってきたのは、筑前煮。
 「やわらかい。(Q.どうですか?)おいしいおいしい。私は助かってますよ、あなた方のおかげで。私、お勝手立つことないから」(介助を必要とする坂本幸子さん)

 「さんさんの会」は震災発生直後、大船渡市のイタリア料理店オーナーが始めたボランティア活動です。市の総合施設、リアスホールの大きな厨房を借り、被災した料理人も参加。イタリア料理店の常連だった元会社員の菊池真吾さん(28)を代表として、毎日の炊事もままならない被災者に弁当や総菜を配ってきました。ところが・・・

 「この絶好の場所を無くすのは すごく悲しいんですが、これも僕たちの力の無さです」(「さんさんの会」菊池真吾代表)

 施設の運営を正常に戻したいなどの理由で、これまで活動してきたこの場所からの退去を求められたのです。このとき100人ほどの宅配依頼を受けていたため、菊池さんは市に施設の継続使用を陳情。県にも助成を求めました。しかし・・・

 「(NPO法人として)社会的にも認知していただいて、いろんな支援団体からも助成金が入るような団体になっていくといいのでは・・・」(岩手県の担当者)

 菊池さんの思いは届きませんでした。これまで仮設住宅などで暮らす被災者たちに17万食以上提供してきた「さんさんの会」。自分たちを必要としている人がいる限り、菊池さんに、やめるという選択肢はありませんでした。

 「やめようと思えば簡単にやめられるんですよ。でもその代わり、大変な人が増えるのが正直なところ」(「さんさんの会」菊池真吾代表)

 施設を退去してから半月。「さんさんの会」は、新たな活動拠点を得ました。食事を提供してきた住民の協力で、地区の集会所を使わせてもらうことになったのです。
 「1品だけですけどね、今日は。(今日は何を?)たこなますです」(「さんさんの会」菊池真吾代表)

 まずは一日1品から。この小さな厨房で、大きな一歩を踏み出しました。
 「これだけちょっと作ってみた 」(「さんさんの会」スタッフ)
 「おいしいですよ」(利用者)
 「冷蔵庫に入れてもらえば明日でも明後日でも大丈夫です」(「さんさんの会」スタッフ)
 「わざわざどうも助かります、1つでも。野菜なんてなかなか食べられない」(住民)

 「(Q.なぜ続ける?) 結局それを見てしまったから、高齢者の状態とか。皆さんの状態を見たらやらざるを得ない」(「さんさんの会」菊池真吾代表)

 菊池さんたちの活動は今後も続きます。(13日16:40)

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