11/23/2011

コミュニティー復活へ、石巻の復興住宅

 


津波で大きな被害を受けた宮城県の小さな集落に、仮設ではなく恒久的に住み続けることができる復興住宅が建設され、23日、入居式が行われます。その住宅には「震災で失われたコミュニティーを復活させたい」という思いが込められています。

宮城県石巻市北上町の海面から40メートルの高台に建てられた復興住宅です。「津波の心配もなく、仕事場でもある海が見えるところに住み続けたい」という地元の漁師たちの思いを形にしたのがこの住宅です。

「自分の家っていう感じがしますからね」(入居予定者 佐々木義延さん)

白浜地区で漁業を営んでいた佐々木義延さん、この住宅に入居が決まりました。この復興住宅は工学院大学と地元企業が個人の住宅用に10棟を整備したもので す。総工費およそ2億円は寄付金などで賄いました。床や壁はふんだんに木を使った温かみのある内装になっていて、費用は月に最高で2万7000円です。

海岸に面した白浜地区ではおよそ150人が暮らしていましたが、震災によって互いに助け合ってきた地域のコミュニティーは崩壊し、今は数世帯が残るのみ。住民のほとんどが周辺の仮設住宅に分かれて暮らしています。

今回、完成するこの復興住宅では白浜地区の住民や周辺で漁業を営んでいた人ら10世帯が暮らすことになります。入居期限のある仮設住宅と違い、終の棲家となるため、漁業を中心としたコミュニティー復活への思いも込められています。

「漁業がこの地域の生活に基盤になってる部分が非常に大きいと感じましたので、早めに生活再建もしていただいて、より周りにいい効果を与えられるといいなと考えています」(工学院大学建築学科 後藤治教授)

「海相手に仕事しているんで、海が見えるところで今後、仕事できると思うと、若干、前よりは前向きな気持ちでやっていけるかなとは思います」(入居予定者 佐々木義延さん)

入居者は、定住する意志や漁業を続けていく意欲の強い人を地元の自治会長らが選びました。今回の取材で、こうした復興住宅を造ることは小さな集落を残していくうえで重要な手段のひとつだと感じました。(23日11:41)

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