11/22/2011

除染にヒキガエル活用を 仙台三高生徒が小論文大賞

 

「NRI学生小論文コンテスト2011」(野村総合研究所主催)で、仙台三高2年の伊藤愛里咲(ありさ)さん(16)=仙台市青葉区=が大賞に輝いた。ヒキガエルを活用した放射性物質の除染という着想と、生物学者になるという将来への熱い思いが評価された。

「ふたたび大地に立つ―そのために私がやれること―」と題した小論文は、「2025年の日本を担うわたしの夢」をテーマにした高校生の部で873点の中から第1位に選ばれた。

小論文の中で提案したヒキガエルを使った除染は、縄張り争いをせずに個体を増やすことや死骸の乾燥が早く、骨が大きく見つけやすいといったヒキガエルの特徴に着目した方法だ。
伊藤さんは、放射線量が高い地域にヒキガエルを投入することで、ハエなどの害虫駆除と、ヒキガエルのふんを餌とするミミズなど土中生物の活性化により、荒廃した土壌の改善に役立つと考察。併せて、体内に放射性物質を取り込んだヒキガエルの死骸を周辺の土とともに回収すれば、除染に貢献できると考えた。

生物や農業に関心があり、福島第1原発事故で放出された放射性物質の汚染による耕土荒廃を心配した伊藤さん。中学時代に自由研究で生態を観察したヒキガエルが、除染に活用できるのではないかと考えた。

地球温暖化などの環境変化にも、小さな生き物が役に立つのではないかと感じ、研究のために生物学者になりたいとまとめた。

大賞受賞の知らせに「信じられなかった」と言う。所属する陸上部の宮城県高校新人大会中にも手直しをするなど、妥協をせずに取り組んだのが実を結んだ。

陸上部ではやり投げが専門種目。新人大会では逃した東北大会出場を目指す。伊藤さんは「部活での目標も、生物学者になるという将来の夢も、どちらも実現させたい」と意欲的だ。
表彰式は23日、東京で行われる。

2011年11月22日火曜日


河北新報

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