5/16/2011

7メートルの白い壁、川さかのぼる/赤間直哉さん=名取市閖上・自営業

 


燃料店を経営しています。地震発生時は閖上小の近くで仕事をしていました。すぐに店に戻ってバイクで得意先など50軒を回り、プロパンガスのボンベを立て直し、元栓を閉めていました。40~50分後でしょうか。閖上大橋の近くで「津波が来るぞ」という声を聞き、橋に上がりました。

トラックの屋根に上ると、高さ7メートルほどの白い壁が堤防からあふれながら、名取川をさかのぼってきました。津波は3回。いずれも橋の下すれすれを通りました。海のにおいも、建物が崩れる音も、人の叫び声もしたはずですが、目にした光景に驚いて、思い出せません。

堤防にたどり着いた人はわずかでした。橋の上に30人、近くの歩道橋に30人ほどしかいないのを見て、「閖上の住民は、ここにいるだけになってしまったのだろうか」と不安になりました。津波で流された家からは炎が上がっていました。すごい勢いで燃えていました。津波に流され、歩道橋に避難した人に引き上げられた妻と、仙台に遊びに出掛けた子どもたちと再会できたのは、3日後でした。

2011年05月16日月曜日

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