5/07/2011

勇気の虎舞復活へ 大船渡・門中組振興会が決意

 

岩手県大船渡市の郷土芸能「門中組(かどなかぐみ)虎舞」を受け継ぐ同市末崎町の門之浜、中井両地区で、虎舞伝承館が東日本大震災の津波に襲われながらも流失を免れ、住民を勇気づけている。虎舞の運営組織は「震災に負けず、伝統を守っていこう」と復活へ動きだした。

門之浜、中井両地区は津波被害に遭い、約130世帯の多くが今も避難生活を続ける。

虎舞を伝承する「門中組振興会」がメンバー宅で保管していた舞装束はほとんど流されたが、海沿いのなだらかな坂道の途中にある木造平屋の伝承館は辛うじて残った。大人の背丈ほどまで浸水し、虎舞の面や太鼓が水をかぶったが、建物は十分使うことができるという。

振興会副会長の村上和男さん(58)は「虎舞の練習の場であり、被災を乗り越え門中組虎舞の伝統を守っていく上で、伝承館が残ったの意味は大きい」と強調する。5月初めに水道が復旧すると、振興会メンバーが伝承館に集まり、建物に流れ込んだ泥を洗い流したり、道具類を洗って乾かしたりした。
住民たちは虎舞復活に地域の復興を重ねる。振興会のもう1人の副会長尾形正男さん(59)は「地域にとって虎舞があるのが当たり前。すぐに復活するのは無理かもしれないが、そんなに遠いことではない」と力を込めた。


(松田博英)

[門中組虎舞]大船渡市の無形民俗文化財。五穀豊穣(ほうじょう)や大漁を願い、鎌倉時代に地域の熊野神社に奉納したのが起源とされる。ダイナミックな迫力ある虎舞として知られる。

2011年05月07日土曜日


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