4/21/2011

周辺の土壌汚染は史上最悪か、日本政府の対応遅れが致命的に―米紙

 

福島第一原子力発電所では4日、問題となっている原発内にある高濃度水の保管を優先するため、原発内にある比較的汚染度の低い水を海に放出し始めた。また、細野豪志首相補佐官は3日、福島原発の放射性物質漏出抑止に「少なくとも数カ月」はかかるとの見通しを示した。

このニュースは米国でも報じられている。米ハフィントンポスト紙は、地震と津波以来、多くの報道は放出された放射性ヨウ素の濃度が関心の的となっていたが、半減期が30年のセシウム137は放射性ヨウ素の9倍ものがん発生率で、さらに深刻な健康被害が懸念されると伝えている。

文部科学省は先月24日、福島原発の北西40キロメートルで測定された土壌セシウム137汚染レベルは16万3000Bq/kgだったと発表した。

同紙はこの結果について、米アルゴンヌ国立研究所のShih‐Yew Chen氏は「16万3000Bq/kgは、およそ800万Bq/m2と同等で、これはチェルノブイリで測定された最高値500万Bq/m2を超えることになる」と指摘したとし、これが事実なら歴史上最悪の例だと伝えている。

また日本政府は、福島原発からの放射能漏出抑止のために早急に対処すべきであり、日本政府がIAEAや他国政府のあらゆる問題解決能力を使用することをちゅうちょするなら、事態をさらに悪化させることになる。問題の過酷さを認めて、早急に対処しないと、日本経済と国民に重大な結果を招くと懸念を示している。ー以下略

ここで述べられている米アルゴンヌ国立研究所のShih‐Yew Chen氏の見解「文科省による放射性セシウムによる土壌汚染の測定値16万3000Bq/kgはおよそ800万Bq/m2と同等」という意見は正しいだろうか? 

そこで先日入手したばかりの、京大・日大グループによる現地調査の報告書


にある、東電福島原発から40キロ圏外にある飯館村の放射性セシウム土壌汚染の表面汚染の実測値(Bq/m2)にあたって見た。


以下の各村の放射性セシウム数値の単位はkBq/m2である。


臼石       砂須     山津見 神社   役場     曲田

Cs-137  956.1 ± 12.7  774.2 ± 12.2  588.2 ± 8.8  671.9 ± 6.0  2188.2 ± 16.3

確かに濃厚な放射性セシウム汚染地の「曲田」では218万Bq/m2という値が検出されている。Chen氏の言うように、チェリノイブイリの500万Bq/m2に近いことになる。


実は、すでにWINEPのブログでも紹介しているのだが、文科省の飯館村のデータ には227000Bq/kgというデータが含まれている。これを単純にShih‐Yew Chen氏の換算式で比例換算すると1114万Bq/m2 となる。つまりチェリノイブイリのホットスポットの2倍以上の値を超えることになる。 

(ただしここでの論議は30キロ圏内の強度土壌汚染は、ここでの議論の埒外であることを忘れてはならない。これはあくまで30キロ圏外の濃厚放射能汚染地(ホットスポット)の議論なのである。)


飯館村の放射性セシウムによる土壌汚染データは、悲しき世界新記録であるということになる。

問題はこのような強度放射能汚染土壌の再生をどうするかである。研究者は、測定だけをして、処方を示さなければ、無責任であろう。

(森敏)ソース元>> http://moribin.blog114.fc2.com/?mode=m&no=1018

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