3/29/2011

東日本大震災:買い物、行かせなければ…不明の妻捜す男性

 

岩手県陸前高田市米崎町の大工、菅原隆好さん(65)の妻幸子さん(61)は、買い物帰りに津波に襲われ行方不明になったとみられる。その買い物を 頼んだことを悔やむ菅原さんは、がれきの中から幸子さんの自転車を見つけて「踏ん切りがついた」。幸子さんの服などを庭で燃やし、今は1日置きに遺体安置 所へ通っている。

「銀行と灯油さ買いに行って来てくれ」。幸子さんに声をかけたのは、10日の夜が最後になった。11日は言葉を交わさずに一関市の仕事先へ。立っ ていられないほどの揺れに見舞われ、急いで自宅へ向かった。周辺は浸水して近づけず、翌朝帰宅すると自宅は津波に押しつぶされ、幸子さんの姿はなかった。

「おれが殺したようなもんだ」と自責の念にかられた。手がかりを求めてがれきの中を歩き回り24日、幸子さんの自転車を見つけた。自宅から500メートルの場所だった。

幸子さんがかわいがっていた犬2匹と、車中泊を続けている菅原さん。「今ごろあっち(天国)で大好きな動物に囲まれて楽しんでるよ」。自らに言い聞かせるように語った。【沢田勇】

http://mainichi.jp/

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